グラスに注ぐとサポニンの作用で泡立つ豆乳

中国や日本では、古くから愛されてきたサポニン。糖尿病予防や冷え症の改善、コレステロール値や中性脂肪の低下、免疫力アップ効果など現代人の深刻な悩みや症状にアプローチしてくれる、いま注目の健康成分です。

サポニンを含む食品の効果効能や気になる体への副作用や毒性について調べてみました。

サポニンとは

サポニンの成分を分析

サポニンとは、植物の茎や根・葉に含まれている、苦味やエグミのもととなる配糖体(糖類と様々な成分が結合した有機化合物)のひとつです。大豆や高麗人参・田七人参など、薬膳や生薬の材料に多く含まれています。

サポニンは最近話題のファイトケミカルの一種でもあります。

ファイトケミカルとは、動物と違い自ら動いて環境を変えることができない植物が、紫外線や風雨、害虫、動物等に対抗するために備えている抗酸化力や抗菌力のこと。

植物の生命を支えるサポニンを私達はアンチエイジングや免疫力アップ、生活習慣病の改善に活用することができるのです。

またサポニンは水と油どちらとも相性のよい水溶性と油溶性、両方の性格を兼ね備えています。

水に溶かすとシュワシュワと分離し、汚れを浮き上がらせたり、脂質を溶かす作用があるため天然の界面活性剤としても重宝され、昔はシャンプーや石鹸に使用された歴史もあります。

(サポは「泡立つもの」という意味。大豆を洗ったり、豆乳を注いだときに泡が出るのもサポニンによる現象)

サポニンの効果

体重も減って、元気なのはサポニンパワーのおかげ?

一般にサポニンは、血中コレステロールを低下させる働きや脂肪の代謝を促進して肥満を防ぐ働き、免疫力を高める働きなどが注目されていますが、含まれる植物によって働きや効果、安全性は異なります。

大豆サポニン

大豆由来の大豆サポニンには特に老化や生活習慣病の原因となる活性酸素を抑える抗酸化作用が注目されています。この抗酸化作用により、「動脈硬化」「肝機能障害」「高脂血症」「糖尿病」「ガン」「肌の老化」などを予防する効果があるといわれています。

また、大豆サポニンは代謝の促進や脂肪の生成を抑える働き、血中コレステロールを低下させる働きがあるため、ダイエットや生活習慣病の予防・アンチエイジング目的におすすめです。

高麗人参サポニン

高麗人参由来のサポニンは、別名「ジンセノサイド」と呼ばれ、大豆サポニン同様に安全性が高く健康効果が期待できる栄養成分です。

効果効能として「動脈硬化」「肥満」「感染症」を予防し「コレステロールや中性脂肪」下げる効果に加え、「冷え症」「認知機能」「自律神経の乱れ」の改善効果も期待されています。

韓国では美の特効薬として愛されてきた高麗人参。血栓を予防しドロドロ血液をサラサラ血液にかえる浄化作用もあり、むくみや手足の冷えに悩む方・水太りが気になる方・いつまでも若々しくありたい方・メタボ予防をしたい方にもおすすめです。

田七人参サポニン

田七人参は地球最古の人参ともいわれる、最強の薬用人参です。田七人参に含まれるサポニンも高麗人参同様にジンセノサイドと呼ばれますが、高麗人参の数倍含まれているそうです。

効果効能として、肝機能の保護・改善、血糖値や中性脂肪、コレステロール値の低下、免疫機能の向上、血流改善、抗炎症 精神の安定などが期待できます。

ジンノセサイドには活性酸素を除去する働きや自律神経を整える働きもあるため、年齢を重ねても若々しくいたい方・更年期障害を和らげたい方・血糖値が気になる方などにもおすすめです。

葛の花サポニン

葛の花にはサポニンの他、女性ホルモン(エストロゲン)と同様の働きをするイソフラボンが含まれており、サポニンとイソフラボンの相乗効果で「脂肪の蓄積を防いで肥満を予防」したり、抗酸化作用で過酸化脂質の合成を予防して「高脂血症、動脈硬化、高血圧などを改善」する働きが期待されています。

お腹まわりの脂肪が気になる方、生活習慣病が心配な方におすすめです。

黒豆サポニン

お正月のおせちの代名詞・黒豆も大豆の一種ですので、大豆サポニン同様の効果があります。

加えて黒豆には強い抗酸化作用や脂肪を抑制作用するのあるアントシアニンも含まれていますので、サポニンとアントシアニンの相乗作用でより強力な血液サラサラ・ダイエット効果が期待できるかもしれません。

高麗人参と田七人参の違い

高麗人参と漢方のイメージ

サポニンを豊富に含む植物中でも、優れた効果を発揮するのが薬用人参由来の「高麗人参」と「田七人参」。どちらもウドの仲間であり、ウコギ科多年生の生薬です。

不老長寿の薬として有名な高麗人参には高い抗酸化作用がある、ジンセノサイド(人参サポニン)が含まれています。

ジンセノサイドには疲労回復、血行促進、抗炎症作用、精神安定作用など様々な効果が確認されており、生活習慣病の予防や更年期障害の改善、脳卒中予防など、幅広い症状への効果が期待されています。

ちなみに、韓国料理サムゲタンは高麗人参を使用した、もっともポピュラーな料理です。

一方、田七人参にはジンセノサイドに加え、高麗人参にはない「デンシチン」というアミノ酸の一種が含まれています。

デンシチンには止血作用があり、外傷だけでなく内出血にも効果があり、ベトナム戦争でも活用されたという報告がなされているほどです。

また、田七人参には高麗人参の数倍のサポニン(ジンセノサイド)が含まれており、非常に抗酸化作用が強いのが特徴です。

過剰な活性酸素は生活習慣病、老化を促進させ、様々な病気の原因になると言われますが、田七サポニンは活性酸素を除去する力が強い為、特に中高年の健康維持、アンチエイジング促進に効果的です。

漢方の視点で言うと、

  • 高麗人参は「メンタルを整え、呼吸を安定させる」
  • 田七人参は「血液の流れを整え、健康な体へ導く」

といった働きがあります。

高麗人参が「気を整える生薬」だとすれば、田七人参は「血をおぎなう生薬」と言えるでしょう。

サポニンの毒性や副作用

過剰摂取による副作用には要注意!

サポニンにはダイエットや生活習慣病改善などに期待できる効果がある一方で、注意したい毒性や副作用もありますので頭に入れておきましょう。

サポニンの摂取量を誤ると「吐き気」「下痢」「眠気」「頭痛」「胸やけ」などの副作用が起こりやすいとされています。サポニンの種類によっては過剰摂取すると、溶血作用によって赤血球膜を溶かしてしまう可能性もあるそうですので注意が必要です。

さらに、サポトキシンと呼ばれる特に毒性の強いものもありますが、このような毒性はサポニンの種類によるもので、大豆サポニンには毒性は確認されていないようです。

ちなみに、大豆サポニンの1日の摂取量目安は100mg程度だといわれています。

また、サポニンの飲み始めは体が生薬の作用に付いていけず「好転反応」と呼ばれる諸症状を引き起こすことがありますが、好転反応が引き起こす眠気や頭痛・胸やけは、一定の期間が過ぎると改善されます。

サポニンの飲み始めは、副作用に似た不快な症状が出やすいことも覚えておくとよいでしょう。

このようにサポニンには毒性の強いものや副作用の可能性もありますが、市販されているサプリメントは安全性について確認されていますので、用量用法を守ればこういった副作用が出る心配は殆どありません。

サポニンの効果的な摂り方

更年期症状改善のためサポニンを豊富な田七人参の効果を検証中!

サポニンを効果的に摂る方法には以下の2つがあります。

蒸し汁、ゆで汁を使う

サポニンが豊富に含まれる大豆やゴボウを料理する際には茹でたり蒸したりしますね。その時に出る蒸し汁、茹で汁を味噌汁やスープ等に利用するとサポニンを摂取できます。

できるだけ有機栽培、遺伝子組み替えでない等の安全性にこだわって食材を吟味して下さい。

サプリメントで摂る

高麗人参や田七人参は手に入りにくい上に、高価ですから、大豆やゴボウのように手軽に利用するのは難しい食材です。そこでおすすめはサプリメント。

毎日簡単にサポニンを摂取できますし、臭いや味が殆どしないので、生薬の独特な風味が苦手な人にもおすすめです。

<まとめ>

強い抗酸化作用が注目されているサポニンは、

  • コレステロール値を下げる
  • 肥満の予防
  • 肝機能の改善
  • 血糖値の改善
  • 肌の老化防止
  • 更年期症状の緩和

等、アンチエイジングや生活習慣病予防への様々な働きが期待されています。

肌や髪、体型の衰えが気になる方、健康診断の数値が心配な方は、サポニンの効果を試してみてはいかがでしょう。